習い事としての歌
小中学生でレッスンを開始した生徒さんの例
ミュージカル公演レポート
入会時:中学2年
公演開催時:高校3年
先日、生徒さんが通う高校でのミュージカル公演を観に行ってきました。
彼女と出会ったのは、まだあどけなさの残る中2の夏。ミュージカルが大好きで、歌うことが大好き。人前でも全く物おじしない、朗らかな彼女とのレッスンは、毎回笑いが絶えません。自分自身の歌声に上達を感じれば、諸手を挙げて素直に喜び、思い通りに歌えないと、顔をクシャクシャにして悔しがる。歌への探求心を一番の原動力に、彼女はメキメキと腕を上げていきました。
彼女が所属するミュージカル部は、毎年秋の文化祭の舞台でたくさんの観客を動員します。大道具、衣装、照明、音響・・・、学生が制作したものとは信じがたい、プロ顔負けのクオリティ。舞台の上で踊り、歌い、躍動する演者の素晴らしい表現力。そして、それらを毎年引き継いでいく部員の子たちの情熱が多くの人を魅了し、この部活を目指して入学をしてくる子も少なくないという話は、これまでも何度も耳にしていました。
そして、彼女が高校2年の秋を迎えた、ある日のレッスンでのこと。「先生。私、来年度に向けて、演出を担当することになりました。」と聞いた時、私は「やっぱり、そうだよな」という想いと、「大丈夫かな」という想いの両方を感じていました。というのも、彼女の所属する部活において「演出」という役職は、演者と言う立場で舞台に立つことは一切無く、脚本やキャスティング、そして文字通り演技指導などの演出面を一手に担う総合プロデューサーのような立場なのです。
誰にでも分け隔てなく笑顔で接し、場を盛り上げる力がある彼女の存在感を考えれば、納得のポジションでした。しかし一方で、最も重責を担う役職を引き受けたこと、なにより歌うことが大好きな彼女が、「表舞台に立たないという選択」をしたことに、今後耐えられるのか?そんな不安を私自身が感じていたのもたしかでした。
それから文化祭での公演に向け準備が進んでいく中、レッスン内で時折、部活の様子を尋ねると、友人との笑い話を聞かせてくれる日もあれば、演出面での迷い、人間関係での葛藤、自分が日々下している決断が、果たして正しいものなのか?と、思い悩む姿を垣間見ることもありました。それでも彼女は、最後は必ず笑ってレッスンを終えます。歌うことにはいつでも誠実に取り組み、発声の技術や歌詞の解釈など、新しい発見をする度に、本当に嬉しそうにする様子を見ると、私も少し安心して、また新しい課題を渡すことができました。
そして迎えた、本番当日。会場に入ると、大きな講堂は既にたくさんのお客さんで埋め尽くされていました。「今、彼女はどんな想いでいるんだろう」そう考えるだけで、もう胸が苦しくなりました。
開演のベルが鳴り、照明が演者を照らし、ステージが始まります。今、目の前で、この1時間あまりのステージを駆け抜けていく演者の子たちの歌声、次々に繰り出される驚きの演出、観客の心を躍らせるダンス。ソロナンバーを歌いきった後には、自然と観客から拍手が湧き、歓声があがりました。
ふと、隣のお客さんの横顔を観ると、みんなが舞台に釘付けでした。時折笑いが起き、感嘆のため息が漏れ、見事に感情を揺さぶられながら、気が付くと舞台はもうクライマックス。「あぁ、もう少し観ていたかった」と思う頃には、舞台はカーテンコールへ移り、客席からは割れんばかりの拍手がステージ上の出演者へ贈られていました。
そして、最後に出演者に呼ばれるように、舞台に上がってきた「演出の彼女」は、本当に晴れ晴れとした清々しい表情をしていました。その顔を観た時に「こんなにも本気でやれることって、人生でどれくらいあるだろう」と思いました。
悔し涙の日も、明日を迎えるのがしんどいくらい悩んだ日も、誰かの一言で全てが報われた日も。この万雷の拍手と、歓声を送るお客さんの笑顔、そして仲間と抱き合い、伝え合った「ありがとう」という言葉。これまでの全ての時間は、今、この一瞬のためにあったんだ、と。
終演後、お会いしたお母様へ「素晴らしい舞台でしたね!」と伝えると、「我が子ながら、妥協せずに、よくやったと思います。」と笑顔をほころばせていらっしゃいました。お母様のその言葉が、彼女の今日までの日々を物語っているなぁ、と感じました。
本気で取り組んだ時に、自分一人では成し遂げられなかったと知る。必死にもがき苦しんだからこそ、自分の力が及ばない部分を誰かが埋めてくれる。そうして仲間の結束が深まり、一つになっていく。その過程のど真ん中で「舞台とは、一つ一つの力の結集なのだ」ということを、誰よりも実感したのが、彼女自身だったのではないか思います。
目の前に広がるこの光景を、彼女はこの先、何度も思い出すことでしょう。仲間たちの笑い声、何度も通ったホールの匂い、衣装が舞う衣擦れの音。そして、何より、自分の手で、自分が歩む道を切り拓いていくことの楽しさ。
「こんな想いを味わわせてくれてありがとう。」
私も、舞台の上の彼女に、心からの拍手を贈りました。(宮本由季)
文化祭ライブレポート
入会時:高校1年
公演開催時:高校3年
先日、当教室の生徒さん(高校3年生)が出演した文化祭ライヴに行ってきました。高校入学と同時に軽音部に入部した彼女の担当は、もちろんボーカル。楽器陣に囲まれ演奏する姿を見るのは初めてだったので、とても楽しみに出かけてきました。率直な感想を申し上げますと・・・、いやぁ、感動した!久しぶりに胸の奥が震えるような興奮を味わった、素晴らしい時間でした。
会場は学内にある体育館。扉を開けると、中はすでにヒートアップした観客が放つ熱気と、地響きにも似たバンドの音が渦巻いていました。「こりゃ、大変だぁ。」。緊張屋さんの彼女のことだもの、きっと今頃ぐったりしているに違いない!案の定、舞台横の大きなスピーカーの裏で見つけた彼女の背中からは、声をかけるのもはばかられるほどの緊張感が滲み出ていました。「頑張れ・・・」。祈るように念を送る私の手も、じわりと汗ばんでいました。
そして、いよいよ本番!先行して始まったバンドの演奏に続き、転がるように舞台に現れた彼女の歌声を、観客は歓声と拍手で出迎えます。拳を突き上げ、まさに全身全霊で歌う彼女から先ほどの緊張感は微塵も感じられず、その横顔はとてつもなくカッコよかった。「あんな姿、初めて見た。」。驚きと嬉しさが胸にこみ上げてくるのを感じました。
思い返せば、レッスンを始めた2年前、歌はもとより、発声さえままならず、「自分の声に自信が無い」が口癖だった彼女。まさに3歩進んで2歩下がるの繰り返しで、なかなか弱点を克服できない自分自身に落ち込むこともしばしばでした。でも、私からの指導に一度も、「できない」を言わずに、地道な練習を積み上げていった、その根性と熱意は高校生といえど、とても立派だったと思います。
彼らはアマチュアバンドですから、当然プロの演奏のクオリティには敵いません。彼女のボーカルとしての技術だって、まだまだ磨くべき点は沢山あります。でも、「ただひたすらに一生懸命」な姿は、見る人、聴く人の心を動かす力があることを改めて教えてもらった、そんな1日でした。私もまだまだ若者には負けませんぜ!(宮本由季)
ミュージカル公演レポート
入会時:小学1年
公演開催時:小学6年
先日、ひとりの女の子が、所属するミュージカル劇団の公演で、主役という大役を果たしました!
彼女が初めて教室に来たのは、小学1年生のとき。お母さんに連れられ、レッスンもお母さんに見守られながら受講するという形でスタートしました。最初の目標は、音をしっかり取れるようになることだったと思います。
あれから5年あまり・・・。定員900名ほどのホールは満席。溢れる熱気の中、カーテンコールで万雷の拍手を受ける彼女の姿に、思わず目頭が熱くなりました。
地道に続けるということは、簡単なようで本当に難しいことです。そして、ただ続けるだけでは無く、人並み以上の努力を続けた時に、大きな成果となって現われるのだと思います。悩み、もがき、苦労し、そして喜ぶ。その繰り返しを、先生と共にしてきました。一番大きく変わったことは、自ら提案し、取り組むことができるようになったことです。これは本教室のテーマでもあります。
良い時も悪い時もありましたが、そんな成長の過程に立ち会えたことを嬉しく思いますし、本教室でのレッスンが成長の一助となったのであれば、本当に良かったと思います。ひたむきに努力し、毎年確実にステップアップしていく姿に、私たちも大いに刺激を受けました!
今後も是非、自分の進む道を究めていって欲しいと思います。ファイト!(宮本淳)
疑問にお答えします!
どれくらいでうまくなりますか?
教室にいらした多くの方に聞かれる質問です。それだけ皆さんの関心があるポイントなのでしょう。ただ、この「うまくなる」という言葉、とてもあいまいな言葉だと思いませんか?なぜなら『習い始める段階でのレベル』『習得までの早さ』『“うまくなる”ということのイメージ』は人それぞれに異なるからです。当教室では、まず3ヶ月程度で「声が変わってきた」と感じて頂けるようにカリキュラムを考えます。「声の変化」を感じられると、次のステップへ進むことが必ず楽しくなります。この積み重ねが「うまくなる」ことへの近道だと思います。
どれくらいのペースで通えば良いですか?
まずは無理のない範囲で、定期的に通ってください。レッスンで学んだ内容をしっかり身につけるために、最も大切な事は「定期的に通う」ということです。前回のレッスンから1ヶ月空いてしまったがために、学んだ内容をすっかり忘れてしまい、その度にゼロからのスタートになってしまう。これはちょっともったいない話ですよね。定期的に通っていただくという意味で、当教室はレッスン回数を月2回(2週間に1回レッスン)からとさせて頂いております。
質問をしても良いのでしょうか。
「こんな質問したら怒られるかな?」「悩みを相談してレッスンを中断したらいけないのかな?」。そんな不安をお持ちでしたら、ぜひ遠慮せずにご相談下さい!当教室は個人レッスン専門ですので、お一人お一人の声にしっかり耳を傾けて、解決まで一緒にレッスンをしていきます。分からないことがある、困っていることがある、その時こそ、上達への大きなチャンスなのです。
どんな生徒さんが通っていますか?
小学生からご年配の方まで。「歌を習うのが初めて」という方もたくさんいらっしゃいます。定期的に出演するステージがあるという方は、全体の2割くらいでしょうか。
【受講動機】
・カラオケをもっと上手く歌いたい
・人前に出ることも苦手だが、歌う機会があるので
・音が外れてしまうのを直したい
・高い声を出せるようになりたい
・腹式呼吸を学び、発声や滑舌を良くしたい
・歌ではなく、ボイストレーニングをしたい
【受講目的】
・イベントや舞台に出演するため
・歌のオーディションを受けるため
・接客の仕事に活かすため(ボイストレーニング)
【所属がある方の例】
・歌のサークル・グループ
・バンドのボーカル
・ミュージカル劇団
・芸能事務所
・声優
・シャンソン教室
【所属がある方の受講動機】
・自分だけ経験が浅いので、追いつきたい
・大役を任された
・個別に指導を受ける機会が無い
・個人練習を積んだ上で全体練習に参加したい
レベルアップの秘訣はありますか?
今よりも更にレベルアップを図りたい!というあなた。一番大切なのは、自分の声の長所と短所を知るということです。しかし自分の声を自ら分析していくのは、難しいものです。なぜなら声の癖というのは、自分自身ではなかなか気付きにくいものだからです。だからこそ専任の先生に、定期的に見てもらうことが効果的なのです。良い部分にはさらに磨きをかけ、声の魅力が増すように。また声を出す上で妨げになっている事があるとしたら、原因をひとつひとつ紐解いて、改善していきましょう。その積み重ねによって、みなさんの声は驚くほどにレベルアップしていきます。