発表会

当教室の発表会は特別な人が参加するものではありません。初めてという方も、もう何度も出演されている方も歓迎です!今いる位置から、一歩前へ進むことを目標に、一緒に頑張っていきましょう!(※参加任意)
 
発表会2024の模様はコチラ(関係者のみ閲覧可)

発表会2024

 発表会という場は、2つの目線が交差する場だと感じます。「舞台上から歌を届ける、出演者側の目線」、「客席から演者の歌を聴く、お客様側の目線」。この文章を読んでいる皆さんは、発表会と聞いて、どちらの目線から見た景色が思い浮かびますか?
 
 ちなみに…。先日、開催された発表会の会場で、私がいたのは、「出演者」、「お客様」、そのどちらの表情も見える「ピアノ伴奏者」という場所でした。熱気と緊張感が溢れる会場。演者が息を吸う、その音さえも聴こえるステージは、まさに非日常の空間。その中で私は、この舞台に至るまでの日々を思い出していました。今回は、25名の生徒さんが出演しましたが、当日までの道のりもまさしく25通りでした。

 その中には、「生まれて初めて、歌の舞台に立つ」という方もいました。「何か目標が欲しいんです!」、そう思い立ち、発表会にエントリーしたものの、本番の自分を想像すればするほど、「私、どうなっちゃうんでしょう…」と、緊張に顔をこわばらせることもありました。それでも、少しでも自分に自信が欲しいと、「何度も鏡に自分を映して練習したんです!」と話してくれるその姿を見て、どうかこの頑張りが報われてほしいと願う毎日でした。
 
 例えそれが、何度も舞台を踏んできた人だとしても、余裕で本番を迎えるわけではなく。やはり、その練習の過程では、「自分の声と向き合う瞬間」が訪れます。自身の声の新たな魅力を発見できることもあれば、すぐには自分の理想の歌声に近づけないもどかしさに苛まれることもあり。『今いる場所から、一歩前に進む。』、そのプロセスにおいてキャリアは関係なく、誰もが自分を奮い立たせながら、歩みを進めてきました。
 
 そう、思い起こせば、本番前のレッスンでは、私は“講師”という立場で皆さんと接していました。「本番までの過程を、どうか実りあるものにしてほしい。その為に、自分には何ができるだろう?」その一心で、皆さんとの時間を共にしていたと思います。
 
 そして、迎えた当日。私は、舞台の端から、ピアノの椅子に座って、ステージに立つ皆さんの横顔を観ていました。開演直前まで、「どうか、みんなが無事に歌えますように!」と祈る想いでいましたが、一人ひとりの歌が始まり、私の目に映ったのは、“生徒”のみんなではなく、緊張に震えながらも、舞台の真ん中に立ち、まっすぐお客様の方を向いて、ただただひたすらに歌を届ける「一人の歌い手」となった皆さんでした。その横顔は、とても凛々しく、美しかった。
 
 「かっこいいなぁ…」、思わず、声が漏れそうになるのを抑え、ふと視線を客席側に移すと、そこには同じく舞台に吸い寄せられるように、歌に聴き入る人達の顔が見えました。きっと、今、ステージに立っているのは、自分の家族でも、友達でも無い、見ず知らずの誰か。でも、その人が届けようとする歌や想いを、「あなたの歌を受け取るよ!」という眼差しで見守ってくれている皆さんの顔が見えた時、「あぁ、なんて良い舞台なんだろう。」と感じたのです。
 
 そして、終演後。出演者みんなで撮った写真を見ると、そこには達成感に満ちた、そして半年前よりも、グッと頼もしくなった皆さんが写っていました。それを見た瞬間の私は、ただただ一人のファンとして「みんな、かっこいいなぁ・・・」と憧れのため息がもれました。
 
 こんな嬉しい気持ちにさせてくれた出演者の皆さん、そして会場へ足を運んでくださった皆さんに、心から「ありがとう」の気持ちを伝えたいです。また、私達が見えない部分までも、きめ細やかにサポートしてくださるスタッフの皆さんにも、本当に感謝の想いです。そして、何よりも、このミュージック・キャンバスという教室が、音楽を愛する人たちの集う場所になったのは、日頃からレッスンに通ってくれる皆さんの、「歌への真摯な姿勢」に支えられているからだと、改めて感じた1日でした。本当にありがとうございました。あー!!ライヴって、最高だー!!(宮本由季)

発表会2023

 「発表会」という言葉を聞いて、皆さんはどんなシーンを思い浮かべるでしょうか。
 独特の緊張が漂うあの場を楽しめた人も、「もう舞台は勘弁して~」そんな想い出の人もいるかもしれません。
 
 当教室も開校以来、幾度となく発表会を開催してきました。そして、回を重ねる度に、単に成果披露の場としてだけではなく、「音楽って、歌って、最高だ!」とみんなが感じられる、そんな発表会を作ってみたいと願ってきました。

 出演者はもちろん、会場に足を運んでくださるお客様も、そして当日の舞台を支えてくれるスタッフの皆さんにも。その場に集ったみんなの心が「歌」というもので結ばれて、まさしく会場が一つになるようなそんな空間を作る。それが、私達の一番の目標です。
 
 そして、今年の発表会開催から少し日が経った、現在。あの日の舞台を思い出す度に、私は今も胸が熱くなります。なぜなら、これまで思い描いてきた“最高の音楽の時間”が、そこにはあったからです。
 
 きっと緊張で手も足も震えたでしょう。喉だってカラカラだったはず。それでも懸命に、一音一語に想いを込めて歌う皆さんの横顔。ある人は恋の物語を、ある人は青春の葛藤を、ある人は明日への歓びを、目の前にいるお客様一人ひとりに届けようとしていた、あの歌声。そして「あなたの声を、たしかに受け取りましたよ!」と言わんばかりに出演者に送られた、客席からの盛大な拍手。
 
 「こんな発表会を作りたかったんだ!」私自身、舞台の端で、嬉しさを噛みしめていました。
 
 音楽を届ける人、受け取る人、その場を支える人。それぞれが一つの場所に一堂に会することが当たり前ではなくなってしまったこの数年間でしたが、だからこそ、この「発表会」というものが、私達にとって何にも代えがたい、大切な場所なんだということを、改めて実感できた一日でした。
 
 最後に・・・。当教室の発表会では、高校生から70代の方まで、とても幅広い年代が参加されます。出演者同士が「今日までどんな練習をしてきたのか?」「素敵な歌ね!私も今度歌ってみます。」と自然と集い、笑いあっている様子を見て、音楽というものは年齢やキャリアの壁をあっという間に壊してくれるんだなぁ、と嬉しくなりました。健闘を称え合い、互いに憧れを抱き合い、世代を超えて音楽を愛する者同士が集う場所。これからも大事に育てていきたいと思います。(宮本由季)

発表会2022

 先日、約2年半ぶりに、教室の発表会を開催しました。老若男女が在籍する教室ですので、開催を強行するのではなく、生徒の皆さんの要望を伺いながら、機が熟すまでタイミングを探っていたというのが実情です。
 
 これまで7年に渡って使わせていただいていた会場が、コロナの影響もあり閉店してしまったので、今回、全く新規で会場探しから始めました。
 
 そこでたどり着いたのが、とあるジャズクラブ。
・非日常感を味わえる雰囲気の良さ
・グランドピアノがある
・楽器、機材が整い、メンテナンスがしっかりと行われている
・誰もが入りやすく、清潔できれい
 
 音楽に接するうえで「大切にしているもの」が近いのかなと感じ、早速、連絡を取りました。ただ、やむを得ないことではあるのですが、打ち合わせに伺うと、「どんなジャンルなんですか?ジャズの人はいないんですか?」という反応でして。警戒というわけではないと思いますが、お店の方もきっと不安に思ったのだと思います。ポップス・歌謡中心の教室が、発表会を開催するとはどういうことか。どんな人が集うのか、そして、どんな使われ方をするのか。ある種の壁のようなものを感じ、こちらも何だか申し訳ない気持ちになりましたが、それでも、貸し出しに応じていただけることに感謝し、その後、何度かやり取りをさせていただいたうえで、当日を迎えました。
  
 そのような経緯もあり、独特の緊張感が漂う中、発表会はスタートします。でも心配は杞憂でした。会が進行していくと、生徒の皆さんの懸命な熱唱と、それを称える温かな空気で会場が満たされ、緊張が次第に、高揚へと変わっていきます。会場にいる皆の意識が、自然と一点に集中するようになった頃には、すっかり、心で「歌に浸る」感覚になっていました。それは、これまでの会場で培ってきた、発表会独特の感覚と同じものでした。
 
 コロナ禍という制限の多い中で、かつ、新しい会場。それでも、心に響く発表会を開催できたのは、生徒の皆さんの力に他なりません。個人レッスン専門の本教室において、年齢も職業も、歌うジャンルもバラバラの皆さんの共通点は、歌が好きであること、そして、歌に対する真摯な姿勢です。
 
 複数回出演している人は、ある種の責任感を持って歌を準備し、披露する。そして、初めて出演する人は、そんな発表会経験者の姿勢に大いに刺激を受け、今度は作る側に回っていきます。回を重ねるごとに受け継がれてきた「歌への情熱」が発表会の基準を作り、高め、さらにそれが、次の発表会へと繋がっているのだと、あらためて感じました。
 
 そんな熱々の発表会だったこともあり、終了後はお店の方々も興奮気味で、生徒さんに「良かったよ!」と声をかけていただいたようです。また、私たちにも非常にポジティブな言葉をいただきました。世代を超え、ジャンルを超えて、音楽が好きな人同士の「心が通じる現場」に立ち会うことができ、何だかとても嬉しい気持ちになりました。(宮本淳)

発表会2019

 先日、発表会2019が開催されました。出演者の皆さん、ご来場下さった皆さん、本当にありがとうございました。また、方々から沢山の応援メッセージも頂き、心から御礼申し上げます。会の終わりにチラッと話しましたが、発表会も今回で10回目ということで。「第10回記念!」とか銘打ってもよかったのですが、私もオーナーも大々的な会が苦手なのと「まだ10回目」という思いがあり、その点はスルーしていました(笑)。それよりも、今回大事にしたかったのは「主役=生徒の皆さん」ということでした。

 今、改めてこのテーマをしっかり中心に据えよう、と心新たにしてから半年間。今まで当たり前と思っていた一連の流れも、すべて洗い直し、もっとより良くできるところはないか?と試行錯誤していたら、文字通りあっという間に時間が過ぎていきました。その間、生徒さんそれぞれに新たなステップアップがあり、もがきがあり、「もう11月?!」という焦りがあり(笑)。

 そして、迎えた当日の朝。ぼんやりとこれまでの半年を振り返っていたのですが、今年は出演者側から「こうしてみたい」というアイデアを沢山出してもらったなぁ、と気づきました。生徒さんが自分で自分の歌の舵取りをする、それを私が後ろから支えていく。これこそミュージック・キャンバスが10年間、願い続けていた形だったなと、早くも一人胸熱くなっていました。

 そうそう!今回初めて“カーテンコール”をやったのです。最後に出演者が一人ずつ出てきて、客席に一礼する、ミュージカルではお馴染みのアレです。リハーサルこそ、皆さん気恥しそうにしてたけど、本番のカーテンコールは素晴らしかった!みんなの解放感あふれる表情、個性あふれるポージング(笑)。お客様も「主役の皆さん」に大きな拍手を送ってくださって。会場に溢れる手拍子の音、笑い声、本当に最高の時間でした!この舞台に関わってくださった全ての方に、心からの感謝を伝えたいです。そして、また明日からも変わらず、一歩ずつ、歩んでいきたいと思います。(宮本由季)


 毎回発表会を手伝ってくれるスタッフの皆さんは、学生時代からの付き合いなので、気心が知れた仲ではあります。でも一方で、それぞれが、「適当な仕事はしない」というプライドの持ち主。イベント当日は、親しみと緊張が同居した、妙な関係となります。

 最初の頃は、互いにけん制している面もありましたが、今では、それぞれが経験を積み、相手に対する「敬意」が生まれてきたように思います。こだわりと尊重の適度なバランスを見極め、「こうしたらもっと良いものが作れる」という意図をもって、各自が自ら動き回る。そんな素敵な仲間と共に、10回目の発表会を開催できたことを非常に嬉しく思っています。(宮本淳)

発表会2018

 先月24日(土)に、無事、発表会2018を終えました。ご来場頂いた皆様、そして応援をしてくださった皆様、本当にありがとうございました。今年は、例年よりも多くのお客様にお越し頂いたようで、早速色々な方面から当日の感想を頂いております。どの言葉も、出演者一人ひとりの努力を労ってくださるもので、温かいお客様の前で、半年の練習の成果を披露できたことが、この上ない幸せだとしみじみ感じています。

 音楽というのは、目に見えず、一瞬で生まれ、一瞬で消えていきます。音を生み出す人、そしてそれを受け取る人。両者の間で交わされる「音の会話」のようなものが、あの空間には確かに存在していたように感じます。想いを込めて声を届ける人がいて、その声を確かに受け止めてくれる人がいる。だからこそ、初めて出会う歌なのに、聴いているだけで涙があふれてきたり、歌声の向こう側に「歌う人自身の人生」が垣間見えたりする。あの舞台で交わされていた「音の会話」は、二度と再現されることはないけれど、歌う人の心に、そして、聴く人の胸に、しっかり刻まれたのではないかと思います。

 「一生懸命頑張る人は、本当に美しい。素敵な舞台に関わらせてくれてありがとう。」。一緒に舞台に立った、大学時代からの友人にもらったメッセージです。少し気恥ずかしい気持ちになりましたが、それ以上に、出演してくれた生徒さん、この教室に通ってくれる生徒さん、みんなのことを誇らしく思えた一日でした。皆さん、本当にお疲れ様でした!(宮本由季)

発表会2017

 今年も無事に発表会が終わりました。出演者の皆さん、本当にお疲れ様でした!そして、客席から応援してくださった皆さん、出演者へエールを送ってくださった皆さん、ありがとうございました。沢山の人の気持ちが、この舞台に大きなエネルギーを与えてくれていたと感じます。毎年舞台をサポートしてくれているスタッフの皆さんからも、「みんな、本当に良い顔してたね!」、「歌に真摯に向き合う姿を見ていると、初心に立ち返らせてもらえる。」と、嬉しい言葉を頂きました。

 プログラムのコメントにも書きましたが、この半年間の練習を通して何度も感じたのは「本気の大人ってカッコいい!」ということでした。自分も含めて、若者たちには「何事も挑戦だ」と言いつつ、己は守りに入ってしまうというのが世の大人の常ですが、今回の出演者の方々は自ら新しいチャレンジを選び、試行錯誤することをむしろ楽しみながら前進をしていました。

 私自身は歌を教える立場ではありますが、そんな皆さんのひたむきな姿に、「こんな大人になりたい!」と憧れを募らせていく毎日でした。ちなみに、これはオーナーと私にだけに許された特権なんですが、楽屋から舞台に出ていく一人ひとりの後ろ姿を見ることができるんですよ。これが、またカッコいいんだ、みんな。緊張とか、不安とか、これまで積み上げてきたもの、その全てを背負って、舞台に向かって歩き出す背中を見ていると、それだけで涙が出てくるくらい。真剣であることはこんなにも人を輝かせるのだと、改めて皆さんから教えてもらいました。

 きっと、苦手を克服しようとするのも、得意を伸ばしたいのも、新たな挑戦を選ぶのも、全て今いる場所から一歩進みたいというとても純粋な想いから始まっている。そして、それは教室に通ってくれる全ての生徒さんが握りしめている想いだと思います。もちろん、私も同じくです。だからね、みんなで一緒に頑張りましょう!だって、頑張るって、楽しくて、カッコよくて、素晴らしいことなんだものー!これからも、皆さんの本気を、本気で後押ししていくぞ。そんな気持ちを新たにした1日でした。(宮本由季)

発表会2016

 去る11月26日(土)、高田馬場のライブハウス「四谷天窓.comfort」にて発表会2016が開催されました。今年も26名、25組の出演者の皆さんが、一人ひとり、一曲入魂の歌を聴かせてくださいました。それぞれ、性別も、職業も、レッスン歴も異なる皆さんですが、共通するのは、「今いる場所から一歩上を目指す」ということ。まさに、「運命共同体」といった一体感を感じ、朝早くから会場に集まった皆さんの表情からは、すでに静かな熱気が溢れておりました。

 そして、本番。会場はスタートから常に満員のお客様。これだけの熱視線を浴びながらのステージは、さぞかし緊張したことと思いますが出演者の皆さんの堂々とした歌いっぷりは、我が生徒さんながら「あっぱれ!」でした。素晴らしい舞台を、一緒に作り上げてくれた皆さん。ほんとにかっこよかった!

 今回、特に私が感動したのは、皆さんの歌に対する「能動的な姿勢」。もちろん、レッスンの中で私が差し上げたアドバイスを基に、練習を積み重ねていくことは大事なのですが、「自分が歌うなら、こう歌いたい」という積極的な姿勢で取り組んでいた方が本当に多く、まさに、舞台の上からリアルタイムで、“その人の歌”が生まれていく瞬間に何度も立ち会うことができました。

 また、毎回非常にありがたく感じているのは、この発表会に足を運んでくださるお客様が、皆さん本当に温かな目で出演者を見守ってくださるということです。歌声だけでなく、そこに込められた想いまでも受け取ってくださる。良い雰囲気の中で歌えるということは、出演者側にとっても、とても嬉しく、また貴重なことであると、今回改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 やり切った!という解放感でいっぱいの人、すでに次の自分の課題を見つけ動き出している人、次は自分もあの舞台に立ちたい!と思っている人。この教室に通う全ての人と、これからも二人三脚でがんばろう!私も決意を新たにした、素晴らしい一日になりました。(宮本由季)

発表会2015

 11月7日に発表会2015が開催されました。未だ感動が冷めず、書きたいことは山ほどあるのですが、今回の舞台を通して、私自身が確信したことは「プロでなくても、人の心を揺さぶる歌は歌える!」ということです。

 生徒さんにとって「発表会の舞台に立つこと」=「普段よりも自分を追い込んで練習する為のゴール地点を決めること」だと思います。もちろん、それが発表会を開催する上で最大の意義ですが、実は、私の中での最大の目標は「お客様の心に残る舞台を作る」なのです。生徒さんが長い時間をかけて、懸命に練習した、その努力や成果を、お客様に受け取って頂く為の“橋渡し”のような仕事をしたいと思って、毎回の舞台に臨んでいるのですが、今回は客席からの反応、そして直接お客様から頂いた感想から、大きな手応えを感じることができました。

 ある曲では、目頭を熱くしながら、時折涙を拭って聴いている方が見えたり。またある曲では、顔をくしゃくしゃにして笑いながら、歌に合わせて体を揺らして聴いてくれている方が見えたり。“歌声”という目に見えないものが、何か大きな力を持って、聴き手の元にはっきりと届いているのを、強く感じることができました。そして、思ったのです。こんなにお客様の反応が色濃い舞台って、過去に自分が足を運んだ、いわゆる「プロ」と言われる歌手たちの舞台で、何度あっただろう?と。

 手前味噌と言われるかもしれませんが、「3時間が、あっという間だった!」というお客様からの声は、決して大げさではなく、一生懸命に積み重ねてきたものは、必ず相手に伝わるんだということを感じました。そして、これは『発表会』に限ったことではなく、自分自身の目標に向かって頑張っている生徒さん一人一人が、それくらい大きな力を持っているんだということを、改めて確信できた1日でした。応援して下さった皆さん、出演者の皆さん、本当にありがとうございました!“歌”って、やっぱり最高だ!(宮本由季)

発表会2014

 11月29日に発表会2014が開催されました。まずは出演者の皆さん、お疲れ様でした!そして、ご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました。今回の発表会、いかがでしたでしょうか。

 本教室は開校以来、もうすぐ6年が経過しようとしています。「こういう発表の場を作りたい」という想いを持って、毎回、全力を尽くしているつもりですが、試行錯誤の中、なかなか実現できずにいたこれまでの5年間でした。そんな中で今回の発表会は、積み重ねてきたものが昇華し、一段階、理想に近づいた、そんな舞台だったと思います。

 今回は、自ら発表会に出ると宣言し、半年にわたって1曲のために努力を続けた人が出演をしました。その結果、歌うこと自体に対する理解が深まると同時に、自ら提案が出てくることが多くなりました。これこそが、自己表現でもある歌の醍醐味ですね。ただこれは、私たちがやりたいといっても、やる人がいなければ決して実現できないことです。生徒の皆さんの積極的な姿勢に、頭が下がる思いです。

 そして、そうやって歌について掘り下げていった方々ですから、個人レッスンで普段会うことが無い人たちが会場で初めて会っても、他人の気がしない。同志というか、妙な一体感がありました。初参加の方も半数近くいましたが、全く違和感が無く、「お互い頑張りましょう!」と言える雰囲気が、本当に心地良かったです。

 ただ今後も、敷居の高い教室にするつもりは全くありません。うまい人が通う教室ではなく、初心者でも上級者でも「今いる位置からステップアップするために通う教室」でありたいと思っております。また一歩ずつ、頑張っていきましょう!(宮本淳)

発表会2013

 「ミュージック・キャンバス発表会2013」が6月29日に開催され、おかげさまで、無事に終了致しました。まずは発表会に出演された生徒の皆さん、お疲れ様でした!そして、ご来場いただいた方々、どうもありがとうございました。今年はグランドピアノのある会場を求めて、初めて、教室のある新百合ヶ丘を離れ、高田馬場という少し距離の離れた場所での開催でしたので、発表会に足を運んでいただける方がどれくらいいるのか、正直不安な面もありました。しかし、ふたを開けてみれば会場は予想以上の超満員で熱気ムンムン。空調が追い付かず、少々暑苦しい中での開催となってしまい申し訳なかったのですが、発表される方々にとっては最高の環境。とても素敵な発表会となりました。

 それだけの集客となったのはただただ驚くばかりでしたが、その理由を冷静に考えてみると、これは、生徒の皆さんの努力の賜物であると思います。これだけ頑張っているのだから「応援したい。」「実際に歌声を聴いてみたい。」そう思わせるだけの、生徒さん自身の日々の姿勢が、周囲のたくさんの方々の共感を呼んだのではないかと感じました。
 そして、発表会のパンフレットにも書きましたが、私たちは「真剣に学ぶと面白い」、そして、その面白さを多くの人に味わっていただきたいという気持ちで常に教室を運営しています。上記の内容は、それに繋がることでもあり、私たち教室スタッフ一同、とても嬉しく思いました。

 さて肝心の中身ですが、今回は初出演の方が多く、曲もかなり挑戦的なものが多かったということもあり、開催前は歌いきれない人が出てきてしまうのではないか、と少し心配していましたが、大崩れしてしまう人は1人もおらず、みなさん堂々と熱く歌われていて、とても心に響きました。表情はさすがに硬さも見られましたが、歌が進行していくと次第に歌の世界、歌詞の内容に入り込んでいく様が、聴いている人に「歌の醍醐味」を存分に感じさせたと思います。実際に歌われたみなさん、お聞きになったみなさんは、いかがでしたでしょうか。そして、ピアノ発表の2人も、大人に囲まれて、ただでさえ緊張する環境の中で、とても立派な演奏だったと思います。今後の成長がますます楽しみです。

 そうそう、発表会の当日の天気予報は、ずっと雨でしたね。それが直前に曇り、晴れへと変わったように、皆さんの発表会前の不安や緊張はどこへやら、発表会終了後は、とても晴れやかな表情をされていました。もちろん、次に生かすべき点もあると思いますが、まずはご自身をねぎらい、しっかりと疲れを取ってくださいね。またレッスンでお会いしましょう!(宮本淳)

発表会2011

 2011年11月27日(日)に発表会が開催されました。今年は第1部、第2部の計3時間に渡って、密度の濃い発表会となりました。
 時間をかけて努力をすることによってしか得られないものがある。私達はそのように考えています。「お手軽に」、「短時間で」というキーワードがもてはやされる今日この頃ですが、心から嬉しい、楽しいという気持ちは、努力した量に比例するもの。そして、それが物事を習得する醍醐味でもあります。今年は「10年後も歌いたい歌」というテーマを設け、長い人で半年間をかけて練習してきました。カラオケで文字をなぞって歌うのとは違い、歌詞の意味を理解・解釈し、曲の構成を考え、歌い込んでいきます。表現する楽しさ、奥深さを存分に感じていただけたのではないかと思います。

 会場は今年も満員!その熱気と、色とりどりの照明という異空間に、出演者の皆さんは緊張を隠せない様子でしたが、歌の冒頭から徐々にペースをつかんでいきます。後半に入ると、自分が作り上げてきた歌の世界に入り込み、聞いている人をも、ぐっと引き込んでしまうような空間に。歌詞のひと言ひと言が心に染みいり、お客様の中でも、口ずさむ方、体を乗せる方、涙ぐむ方などが数多く見られ、会場が一体となる素敵な舞台となりました。まさに、これが歌の醍醐味ですね!出演者の方も、歌を通して「伝える」ということを実感できたのではないでしょうか。
「次は、どんな歌なのだろう。」「最後まで聞いていたい。」発表会という場では通常、なかなか味わうことができない感覚ですが、これが味わえたのは、生徒さんの努力の賜物だと思います。来年以降も、ますます楽しみです。本当にお疲れ様でした!(宮本淳)

発表会2010

 2010年11月23日(火)に発表会が開催されました。みなさんそれぞれに日頃の成果を存分に発揮され、とても温かく、前向きな気持ちになれる素敵な会となりました。おかげさまで、立ち見が出るほど大盛況でした。
 今年のテーマは「チャレンジ」。自分の歌える範囲の曲を選ぶのではなく、一歩先を目指して選曲し、1曲に3か月以上かけて練習してきました。自分がある程度歌える歌で出演してしまっては、単なるカラオケ大会となってしまいます。発表会自体のクオリティを考えたら、その方が無難なのかもしれませんが、「歌がうまくなる」、「壁を乗り越える経験をする」というのが当教室に通う醍醐味であり、それをサポートするのが先生の仕事ですので、リスクは覚悟の上でテーマを決めました。でも結果として、みなさんの頑張りは私達の想像をはるかに超えたもので、とても聴きごたえのある発表会となりました。

 発表会は、ミュージカル劇団でも活躍する女の子からスタート!かわいらしい歌と振り付けで、緊張から少し張りつめた雰囲気だった会場が一気に和みました。1年前の発表会でも十分立派に歌っていましたが、地道にレッスンを積み重ねて行った結果、今年は歌、振り付け共に磨きがかかって、小さなミュージカル女優となっていました!

 生徒さん自身で作詞をし、両親への感謝を歌ったという子もいました。この曲は、「オリジナル曲を歌ってみたい、でも、何から手をつけて良いかわからない」という生徒さんのリクエストから始まったものです。いきなり一人で作詞・作曲というのは難しいので、今回は、初めての作詞に挑戦してもらい、曲は私どもの友人に依頼しました(今回の発表会にもスタッフとして手伝いに来てくれました。ありがとう!)。そして、「せっかく初めて詞を書くのだから、両親への感謝を歌いたい」という本人の意思をもとに、曲作りが進んで行きました。本番で歌を聞いた両親はとても感激されていたようです。試行錯誤してがんばった甲斐があったね!良かった、良かった。

 今回が初舞台という生徒さんも、たくさんいらっしゃいました。ひと桁の年齢の子、10代~50代の方はもちろん、60代、70代で初めて舞台に立ったという方もいらして、その挑戦する姿勢だけでも、本当に素敵なことです。舞台袖で先生とアイコンタクトをしていざ舞台へ!緊張から、最初は硬かった表情も、歌が進むにつれ、次第にほぐれ、歌詞に思いを込めて歌い上げると、会場からは温かい拍手が。コツコツと積み上げてきた努力が報われる瞬間です。意を決して最初の壁を乗り越えると、緊張よりも楽しさが大きくなっていきます。「その瞬間がたまらない!」。これは後日、生徒さんから聞いた言葉です。

 と、生徒さんのエピソードを挙げて行けばきりが無いのですが、「生徒だけにがんばらせて、先生があぐらをかいていていいのか!」ということで、先生達ももちろん出演しました。自ら新たな課題を課して、果敢にチャレンジ。生徒さんと同じ思いを共有しました。合間には当教室の生徒で、プロ目指して奮闘中のロックバンドASIDBLOWのYuhi、Sueも飛び入り参加。ボーカル+ギター、ピアノで、見事な演奏を披露してくれました。教室の若手も大いに刺激を受けたようです。

 「何事も真剣にやった方が楽しい」と私たちは常に思っています。今回、生徒さんの歌を聞いて、それをあらためて実感できたことが大きな収穫でした。教室としては反省点も多々ありますが、常に、より良くなる方向に進化していきたいと思っています。来年もどんな発表会になるか、今から楽しみです。(宮本淳)


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